主にアフリカ、中東、中南米などに生息している多肉植物「コーデックス(塊根植物)」。
乾燥地帯に自生していることが多いため、その高温で乾燥した気候に順応すべく幹や葉に水分を蓄え、ずんぐりと丸みを帯びたかわいらしい形状のものが多いのが特徴。
「現地球(げんちきゅう)」と呼ばれる海外(原産地)から輸入された株は、過酷な環境の下で育ってきただけあって、その姿もワイルドで自然が作り出したオブジェのような特徴的な形をしているのだけれど、如何せん、いい値段。大概が数万円、ものによっては10万超えするものも。
しかも植物を輸入するには、検疫上、土をすべて洗い落とした状態でないと通らないため、 「 ベアルート」と言って根がむきだしの未発根の状態で輸入されてくるので、発根させないと枯れてしまうというリスクも 「現地球(げんちきゅう)」 にはあるんです。
ということで、 「コーデックス(塊根植物)」 を買いたいと考えている方々におすすめしたいのが、日本で種から育てられた「実生株」。
以前も「パキポディウム・デンシフローラム」 を紹介しましたが、二子玉川のグリーンショップ「プロトリーフ」に行ったときにちょうど「多肉植物フェア」をやっていて、前から欲しいを思っていた 「ユーフォルビア・ブプレウリフォリア(鉄甲丸)」の 「実生株」 が売っていたので早速手に入れました。
ユーフォルビア・ブプレウリフォリア(鉄甲丸)を小さな「実生株」から育てる
日本でも古くから知られているユーフォルビアの人気種「 ユーフォルビア・ブプレウリフォリア 」。
その名の意味は「雄牛の肋骨」で、鎧のようなゴツゴツとした表皮から「鉄甲丸」という和名が付けられています。
まだ小さな実生株なので、木の実ほど幹しか出てきてませんが、成長してくるとゴツゴツした凹凸部分が伸びてきて頭頂部に葉を茂らせ、パイナップルのような、ソテツのような樹形に育ちます。
植物の楽しみ方って、ある程度育った状態のものを手に入れて、樹形の素晴らしさを堪能するのもアリだし、こうした小さな株から育ててその成長を見届けるのもアリだと思うんです。
「ユーフォルビア・ブプレウリフォリア(鉄甲丸)」 は、育てながら楽しんでみたいというのもあって小さな実生株をチョイスしたのもそんな理由から。
植物名 | ユーフォルビア・ブプレウリフォリア |
学名 | Euphorbia Bupleurifolia |
和名 | 鉄甲丸 |
科名 | トウダイグサ科 |
属名 | ユーフォルビア属 |
原産地 | 南アフリカ(東ケープ州、クワズ-ル・ナタール州) |
ユーフォルビア・ブプレウリフォリア(鉄甲丸) の育て方
「 ユーフォルビア・ブプレウリフォリア 」 は、春から秋にかけて成長する夏型のコーデックス(塊根植物)。
成長は遅く、最大でも20センチくらいにしか成長しませんが、大きくなると黄色い小さな花を頭頂部に咲かせてくれます。
冬には、葉を落とします(既に1枚黄色くなってきてる)。
高温多湿に弱く、風通しのよい場所が好み。
置き場所 | 風通しのよい場所。秋から春にかけては、直射日光の当たる日当たりの良い場所に置き、夏は遮光して管理。 |
水やり | 春と秋は土が乾いてから。梅雨入りした頃から夏にかけて、根腐されを避けるために量と回数を減らす。冬は休眠するので断水気味に管理(月に2~3回、土を湿らす程度)。 |
用土 | 水はけのよいものを使用。ブレンドするなら、目安としては赤玉土4、鹿沼土4、腐葉土2あたりが目安。多肉植物・サボテン用の土でも可。 |
肥料 | 肥料が多いと間延びしたりするので、控えめに。成長期の夏に液肥。土に緩効性肥料を少量混ぜ込むのも可。 |
実生株のよいところ(まとめ)
「ユーフォルビア・ブプレウリフォリア(鉄甲丸)」の 「実生株」 。これから冬越しして来年にはどのくらい育ってくれるかたのしみです。
最後に、「実生株」のよいところをまとめておきたいと思います。
- 価格も安く、種類も豊富で手に入れやすい。
- 日本で種から植えられているので、環境にも適応していて育てやすい。
- どんな株に育ってくれるのか成長が楽しみ。
「実生株」 、 「コーデックス(塊根植物)」 を買いたいと思ってる人におすすめです。
でも、やっぱり「現地球」も欲しい。
これが「植欲」ってもんですね。