模倣は、 創造の始まりだとよく言われる。
黒人たちが作り出した偉大なるソウルミュージックをこよなく愛した白人たちが、そのエッセンスを自らのスタイルに取り入れ奏でていた。
最初は、単に真似でしかなかったそのサウンドは次第にオリジナリティを増し、やがては独創的な音楽へと変貌していった。
それが、ブルー・アイド・ソウル。
Contents
- ブルー・アイド・ソウルの爽やかでメロウな15曲
- 曲解説
- 1. Simply Red / Holding Back The Years (12″ Extend Mix)
- 2. The Style Council / You’re The Best Thing
- 3. Al Sunny / Give It Up For Your Love
- 4. The Blow Monkeys / It Doesn’t Have To Be This Way
- 5. Larsen-Feiten Band / Who’ll Be The Fool Tonight
- 6. Mayer Hawthorne / Just Ain’t Gonna Work Out
- 7. Cool Uncle / Game Over feat. Mayer Hawthorne
- 8. Robert Palmer / Can We Still Be Friends?
- 9. Boz Scaggs / Hollywood
- 10. Ned Doheny / To Prove My Love
- 11. Billl LaBounty / Livin’ It Up
- 12. Erik Tagg / Got To Be Lovin’ You
- 13. Everything But The Girl / Driving
- 14. David Bowie / Young Ameicans
- 15. Daryl Hall & John Oates / One On One (12″ Version)
- BITTER SWEET & MELLOW : Blue Eyed Souls
ブルー・アイド・ソウルの爽やかでメロウな15曲
「タイムレスで、心地よいメロウな曲」を選曲して、マンスリーでお届けしているプレイリスト「BITTER SWEET & MELLOW」。
今月は、もともとは黒人のものであったR&Bやソウルミュージックを白人が取り入れ生まれた”黒い”音楽スタイル、ブルー・アイド・ソウルにフォーカスしてみることにしました。
ロックやフォークをベースにしながら、ソウルミュージックならではのグルーヴを自分たちの音としてきた、ミュージック・ラヴァーでもある愛すべきアーティストたちの音楽。
ということで、今回はブルー・アイド・ソウルの爽やかでメロウな15曲。「BITTER SWEET & MELLOW : Blue Eyed Souls」。
曲解説
では、簡単に曲ごとに解説を。
1. Simply Red / Holding Back The Years (12″ Extend Mix)
1985年にイギリスのマンチェスターで結成されたバンド、シンプリー・レッド。
【今日の一枚】白人アーティストによるソウル/R&Bの影響を色濃く受けた音楽、ブルー・アイド・ソウルには本当いいアーティストがたくさんいる。シンプリー・レッドの85年にリリースされたデビュー盤久しぶりに聴いたら、あまりの良さにまた聴き惚れてしまった。 https://t.co/kuZepGOeYS
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年1月24日
そのデビュー盤『Picture Book』に収録されている「Holding Back The Years」は、全米1位となりヨーロッパでも大ヒットした彼らの初期代表作。今回はその12インチ・ヴァージョンをセレクト。
2. The Style Council / You’re The Best Thing
ザ・ジャムを解散したポール・ウェラーが、相棒と言えるキーボーディスト、ミック・タルボットと1982年に結成したスタイリッシュなロックバンド、スタイル・カウンシル。
【今日の一枚】当時、このステンカラーコートの着こなしさえも真似したポール・ウェラー率いるスタイル・カウンシルのファーストアルバム。相棒ミック・タルボットによるイントロから始まり「The Paris Match」
「My Ever Changing Moods」あたりは何度聴いたことか。最高。https://t.co/A6njZkbS3I— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年1月26日
ジャズやソウルなど、さまざまな音楽をミックスした洗練されたサウンドのみならず、ファッションにも多大な影響を及ぼした彼ら。ツイートには入れなかったけど、アコースティック・フレイヴァーの爽やかなメロウ・チューン「You’re The Best Thing」もおすすめの1曲。
3. Al Sunny / Give It Up For Your Love
フランスのブルー・アイド・ソウル・シンガー、アル・サニー。
【今日の一枚】ディスコ/ブギー〜AOR好きならチェックすべきフランスのレーベル、Favoriteからリリースされたアル・サニーのデビュー作。ネッド・ドヒニーの「Give It Up For Your Love」もカヴァーしてるメロウでスウィートでグルーヴィーなブルーアイド・ソウルの好盤。https://t.co/PGF4leK0nA
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年1月29日
2017年にリリースされたこのアルバム、本当良い作品。フリーソウル系とか好きな人はチェックして損はない一枚です。
4. The Blow Monkeys / It Doesn’t Have To Be This Way
1981年にイギリスで結成された4ピースバンド、ブロウ・モンキーズ。
【今日の一枚】ブルー・アイド・ソウル・クラシックと言われ続けてるブロウ・モンキーズの87年にリリースされたサードアルバム。リーダーのDr.ロバートはソウル系レコードコレクターとしても有名で、本作にはカーティス・メイフィールドも参加。1曲目がとにかく最高。https://t.co/Gbpb59EW5t
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年2月4日
アルバムの1曲目に収録されているのが、この「It Doesn’t Have To Be This Way」。イントロのギターカッティングから既にカッコいいダンサブルな1曲。
5. Larsen-Feiten Band / Who’ll Be The Fool Tonight
キーボーディストのニール・ラーセンとギタリストのバジー・フェイトンによるバンド、ラーセン=フェイトンバンド。
【今日の一枚】フュージョン、AOR界ではおなじみのスタジオミュージシャンの二人が結成したバンド、ラーセン=フェイトンバンド。タイトなグルーヴにロック、ポップ、ソウルのエッセンスが絶妙にブレンドされてるサウンドは正にタイムレス。https://t.co/t0CwlerqSc
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年1月31日
1980年にリリースされたこのアルバム、ファンキーだけど熱すぎないクールなファンクネスがたまらない1枚。
6. Mayer Hawthorne / Just Ain’t Gonna Work Out
個人的に、現行ブルー・アイド・ソウル・アーティストとして真っ先に思いつくのがこの人、メイヤー・ホーソーン。
【今日の一枚】2009年にリリースされたメイヤー・ホーソーンのデビュー盤。ヒップホップの名門レーベル、Stones Throwから出たのも衝撃的だったけどそれ以上にこれでもかという程のヴィンテージなソウルマナーのサウンドにくらった。ブルー・アイド・ソウルの名盤。https://t.co/wFwlRAH2m1
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年2月17日
リリースされているどのアルバムも素晴らしいけど、ソウルミュージックへの愛情がストレートににじみ出たその初々しさは、今聴いても衰えることのないインパクトのある作品。
7. Cool Uncle / Game Over feat. Mayer Hawthorne
現行クリエイターとレジェンドの夢の共演!?
【今日の一枚】レトロなソウルを得意とするプロデューサー、ジャック・スプラッシュとMr.AOR、ボビー・コールドウェルのユニット、クール・アンクルのアルバム。マイヤー・ホーソーンとの新旧ブルー・アイド・ソウル共演なんかも入ってて最高としか言いようのない作品。https://t.co/1huMeYaWB3
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年2月3日
こういうアルバムって、さまざまな世代の音楽リスナーを繋ぐ架け橋のような役割をしてくれる作品だと思うな。
8. Robert Palmer / Can We Still Be Friends?
アルバムを出すたびに常に新しいサウンドを取り入れてきたロック・アーティスト、ロバート・パーマー。
【今日の一枚】僕にとってブルー・アイド・ソウルな兄貴といったらこの人、ロバート・パーマー。デビュー作から4枚目まで死ぬほど大好きでかなり聴き込んでるけど、5作目となるこのアルバムはそれほどまで聴き込んでなくて、、でも今聴くとなんだかハマるわぁ。カッコいい。https://t.co/unzVWpmURT
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年2月5日
常に斬新なサウンドを取り入れているのに加えて、カヴァー曲のセンスも抜群。この「Can We Still Be Friends?」もトッド・ラングレンの78年作のカヴァー。
9. Boz Scaggs / Hollywood
ボビー・コールドウェルと並び称されるAORレジェンド、ボズ・スキャッグス。
【今日の一枚】『Silk Degrees』『Middle Man』というAOR史上に残る名盤の間にリリースされたボズ・スキャッグスの8作目。これもまた先の2作に引けを取らない実に素晴らしい内容の作品で、ボブ流サザンソウル/フィリーソウル的なサウンドを堪能できる一枚。https://t.co/DHIEF6P0eo
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年2月6日
このアルバム『Down Two Then Left』の中でも、 とりわけフィリー・ ソウルのフィーリングが漂う軽快のメロディーの「Hollywood」をセレクト。
10. Ned Doheny / To Prove My Love
この人もまたAORの代表格であり、またウェストコーストを代表するシンガー・ソングライター、ネッド・ドヒニー。
【今日の一枚】ネッド・ドヒニーといえばセカンドアルバム『Hard Candy』が超有名だけど、79年にリリースされた3作目となるこの作品を今は推したい。時代的にディスコ/ファンクの影響を受け、よりグルーヴィーでタイトなサウンドにネッドのメロディーセンスが光る一枚。https://t.co/MQNpu2V2QG
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年2月9日
このサードアルバムは、どちらかというとダンスミュージック寄りのネッド・ドヒニーを楽しめる1枚。
11. Billl LaBounty / Livin’ It Up
プレイリストを作ったり音源を掘り下げていくと、必ずと言っていいほどそれまで聴いてなかったいい曲に出会うもの。この曲なんかホントそういう曲。
【今日の一枚】はっきり言ってこれまでノーマークだったウィスコンシン州出身のシンガーソングライター、ビル・ラバウンティ。1曲目の「Livin’ It Up」は完全にツボ。演奏陣もスティーヴ・ガッド、チャック・レイニー、ジェフ・ポーカロなど間違いない面子で申し分ない作品。https://t.co/e8Pkmh7IBC
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年2月14日
エレピとピアノが絡むメロウなイントロから始まる美しいメロディーラインに、ゆったりとしたグルーヴの中で繰り広げられるタイトなサウンド。最高に気持ちいい1曲。
12. Erik Tagg / Got To Be Lovin’ You
ジャズ/フュージョン界の名ギタリスト、リー・リトナーの作品に参加したことでも知られるシンガー・ソングライター、エリック・タッグ。
【今日の一枚】AOR、フリーソウル好きにはよく知られた白人シンガー、エリック・タッグの77年にリリースされたセカンド。スティーヴィ・ワンダーの影響を色濃く受けたのサウンドにちょっと鼻にかかった爽やかなヴォーカルが見事にマッチしてる。特に最初の2曲の流れが最高。https://t.co/o1pOoogJtc
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年2月1日
アルバム1曲目に収録されている「Got To Be Lovin’ You」。ソウルフルでグルーヴィなサウンドが心地よい爽やかなメロウ・チューン。
13. Everything But The Girl / Driving
藤原ヒロシ氏の「MUSIC 100 + 20」に掲載されてて、久しぶりに聴いた作品。
【今日の一枚】ニューウェーブ以降のUKシーンに登場しアコースティックなサウンドが魅力だったエヴリシング・バット・ザ・ガールの中でもAOR〜ブルー・アイド・ソウル的なアプローチの強い作品。今聴くとそのナチュラルなグルーヴの気持ち良さを再確認。とてもいいアルバム。https://t.co/phsaAVEkTg
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年2月11日
AORの名作を数多く手掛けてるプロデューサー、トミー・リピューマを迎えて制作されただけあって、それまでのエヴリシング・バット・ザ・ガールの作品よりも洗練された音作りになってて、中でもこの「Driving」は名曲と言える仕上がり。
14. David Bowie / Young Ameicans
実はこの作品も藤原ヒロシ氏の「MUSIC 100 + 20」で見つけて、かなり久しぶりに聴いた1枚。
【今日の一枚】随分前だけど、デヴィッド・ボウイが大好きでよく聴いてた時期があって、このアルバムもその中の一枚。ソウルっぽいエッセンスが程よく入ってて、特にアコースティックなフレイヴァーのタイトル曲とかライブでもかなりかっこ良かった「Fame」がお気に入り。https://t.co/5fILX1Sha6
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年2月16日
1975年にリリースされたデヴィッド・ボウイのアルバムのタイトルでもあるこの曲。ソウルフルで、アコースティックなロックの名曲。
15. Daryl Hall & John Oates / One On One (12″ Version)
アメリカのブルー・アイド・ソウルを代表するデュオ、ダリル・ホール&ジョン・オーツ。
【今日の一枚】ブルー・アイド・ソウルと言って思いつくのがフィラデルフィア出身というところも納得の二人組、ダリル・ホール&ジョン・オーツ。去年、12インチコレクション、シングルミックス集、エクステンデッドミックス集がストリーミングされてた。いいタイミング。https://t.co/p2EwjvZnGj
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年1月25日
82年にリリースされたアルバム『H2O』から収シングルカットされて大ヒットした「One On One」。リズムボックスとシンセのサウンドが心地よい1曲で、今回はその12インチ・ヴァージョンをセレクト。
BITTER SWEET & MELLOW : Blue Eyed Souls
ということで、今回はブルー・アイド・ソウルの爽やかでメロウな15曲をセレクトしてみました。
そして今回も、Apple Musicに加入していない方々のためにYoutubeのミックスリストを作ってみたので、そちらでもよかったらチェックしてみてください。