植物がしっかり育つよう鉢の厚さや形状、使う土の種類に独自の工夫が為されていて、古くから園芸家の間では知らない人はいないと言われる丹波焼の「伝市鉢」。
実際に、僕もミントブッシュというオーストラリア原産のネイティブプランツに「伝市鉢」を使っていますが、すごく元気に育ってくれてます。
この「伝市鉢」には、コラボものもいろいろ出ていて、その中でもオーストラリア植物や斑入り植物の生産で有名な両筑植物センターが別注でオーダーしたターコイズブルーの「伝市鉢」が気に入って、オンラインショップで購入しました。
特に何を植えるか決めずに、4号、5号、6号のサイズを各1鉢ずつオーダーしたのですが、商品が届いてからなんとなくイメージしたのは、3つあるターコイズブルーの「伝市鉢」のひとつには、アガベを植えたいなと。
アガベ・ボビコルヌータとは
北米から中央アメリカからカリブ海諸島、南アメリカ北部まで300以上の種があり、特にメキシコではその半数以上が自生していると言われるリュウゼツラン科の植物、アガベ。
葉はロゼット状(放射状)につき、多肉質で、その多くは葉の縁に鋭い棘(とげ)があるのが特徴。
アガベ・ボビコルヌータは、幅広の葉に大小のトゲが交互に生えて、明るめの緑の葉には赤茶色の棘(とげ)があるのが特徴的な品種。
川崎市の鷺沼にあるグリーンショップ「Flower Village」に行った際に、手頃な値段でいい株が売られていたので購入しました。
土の配合(ブレンド)
購入してきた植物を新しい鉢へ植え替えするのに、僕が最近もっとも気を遣っているのが、土なんです。
植物によって、乾燥気味に育てた方がいいものもあるし、逆に多湿を好むものもある。
もちろん水やりの頻度である程度解決されることではあるけれど、水はけをよい土を使用することによって鉢の中に水分の潤った状態と根が呼吸できる乾燥した状態を適度なサイクルで繰り返せるのがいいというのが、僕の持論。
ということで、以下のような配合の土を配合(ブレンド)しました。
- 赤玉土(小粒):5
- 鹿沼土(小粒);3
- パーライト;1
- バーミキュライト;1
- くん炭;少量
- 腐葉土;少量
混ぜた状態が、これ。
このブレンドした土を鉢に入れる際に、緩効性の肥料「マグァンプK」を少量元肥として加えます。
アガベ・ボビコルヌータの植え替え方法
購入した際に植えられているポリポット(プラポット)から、株を取り出して新しい鉢に植え替えるのは、どの植物も基本的には一緒なんですが、アガベの場合はロゼット状(放射状)に生えてる一番下の葉の下に根がすぐあるので、少し慎重に取り出さないといけないこと。
そして、葉の縁にある棘(とげ)も折らないように、取り出して根についている土や枯れた根や葉を除去していきます。
写真の真ん中上の根と葉の間にあるこげ茶色の部分が、枯れた葉。これは、ハサミなどを使ってカットします。
「伝市鉢」の底に鉢底ネットを敷いて、通気性をよくするために鉢底石を敷き詰めます。
株元の高さを調整するために割り箸を鉢に置いて、その上にアガベの株を置いてバランスを見ます。
このアイデアは、「ビザールプランツ」という本に出ていて、拝借させていただきました。
同じく、土の配合についても参考しています。
株の脇から、土を少しずつ入れ、土が根の間に入るように木串や細めの木ベラなどで差し込んで土が入っていくようにします。
ここでも、根が痛まないように少し慎重に。
仕上げに化粧石
土を入れ終わったら、最後の仕上げとして化粧石で表面を覆います。
これについては、好みなのでやらなくてもいい作業ですが、僕的にはこのアガベの緑色と「伝市鉢」のブルーの間を黒色で締めたら、いいバランスになるかなと思い、やってみました。
こちらが、植え替え完了後。
植物の、鉢合わせという楽しみ方
植物を買ってから、どんな鉢に植え替えようか決める。
逆に鉢を手に入れておいて、この鉢にどんな植物を植えようか。
植物の鉢合わせ、どっちも楽しいですよね。
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