グリーンショップに植物を買いに行って気に入ったものを見つけたら、儀式のように毎回行う行為があります。
それは、お店に並べられている気に入った植物のポットをひとつひとつ手に取って、その枝ぶりや幹の太さ、葉の付き具合などのコンディションをチェックして、ベストなものを選ぶこと。
古着屋で自分にフィットするヴィンテージ・ジーンズを探し出すのと似たような行為なのかな、これって。
だから売ってる植物がいくら気に入った品種であっても、僕の持ってる基準というか水準にコンディションが達していなければ、購入することはありません。きっと手に入れたとしても、元気に育ってくれないし、イメージするような樹形になってくれないと思うからです。
先日、南町田グランベリーパーク内にある「the Farm UNIVERSAL MINAMI MACHIDA」で購入したミントブッシュ シルバーリーフも10鉢近くある中から、その株立ちした樹形、葉の元気な茂り具合の良さから選んだ1鉢。
今日の収穫。#nativeplants #australianplants #outdoorplants #mintbush pic.twitter.com/nM9LRwm5Mx
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) March 19, 2020
このミントブッシュ シルバーリーフを丹波焼の伝市鉢に植え替えてみました。
これが思いのほかバランスのいい組み合わせに仕上がりました。
ミントブッシュ シルバーリーフ
オーストラリアが原産のシソ科プロスタンテラ属の常緑低木、ミントブッシュ。名前の通り、ブッシュ状(地際から何本も枝を出して、こんもりと茂る状態のこと)に育つのが特徴。
60品種ほどあると言われ、その中でも銀色がかった淡い緑色の葉を持つ品種が、このミントブッシュ シルバーリーフ。葉はミントのような香りがするのもその名の由来。
春から初夏にかけて、ラベンダー色の小さな花が咲きます。
写真を撮影したときは、ちょうど蕾ができだした頃。
年月とともに地際の枝は木化して茶色くなるけど、葉の茂っている上部は白。
基本的な育て方は、一年を通してよく日に当てること。ただ、強い日差しは苦手なので、鉢植えの場合は夏場は半日陰や日射しの柔らかい場所に移動させると良いでしょう。
水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。夏は毎日の水やり、冬は成長も鈍るので回数を減らしてやや乾き気味に管理。
伝市鉢
瀬戸 / 常滑 / 信楽 / 備前 / 越前とともに日本六古窯の一つに数えられる丹波焼で、植木鉢専門に作っている窯元、市野伝市窯の作る植木鉢が「伝市鉢」。
草花がしっかりと育つよう鉢の厚さ、用いる土の種類、鉢の形状にも工夫がされており、古くから園芸家の間では「伝市鉢」と言えば、知らない人はいないほどの逸品なのです。
僕が少し前に購入して、いつか使おうと取っておいた「伝市鉢」。丸みのある「サクラソウ型」というタイプの黒と白。
ひとつひとつ手作りで作られていて、シンプルなんだけど表情も豊か。
鉢の下部には、「伝」の落款。
鉢底の穴は大きく、通気性や水捌けがよくなって、草花の根が腐りにくくなっています。
ネイティブプランツに「和」のテイストを
ミントブッシュ シルバーリーフのようなオーストラリア原産のネイティブプランツに、日本の伝統的な焼き物、丹波焼の「伝市鉢」を組み合わせると「和」なテイストがブレンドされて、一味違う雰囲気を引き出せたような気がします。
井澤製陶の「いぶし鉢」もそうですが、多肉植物やコーデックス 、インドアグリーンにも相性いいと思いますよ。
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