ツール(道具)は、できるだけいいものを手に入れる。
これが、僕のツール(道具)選びをするときの基本的な考え方です。
まずは初心者向けのものを手にして慣れてきたらいいものに変えていくという方法もあるけど、優れたものがあるならそれを使った方が上達も早いだろうし、何より長く使う続けることによって愛着も湧いてくる。
もちろん財布の紐が許す範囲ではありますが、要は納得のいくものを手にしたいということです。
以前から欲しいと思っていた園芸用の鋏「植木鋏」。値段も種類もさまざまで、その中から僕的に納得のいくものとして選んだのが外山刃物のもの。
今回は外山刃物の「植木鋏」を使って、スタンダード仕立て(後ほど説明します)の鉢植え植物の樹形を整えてみました。
外山刃物の「宗家秀久 大久保植木屋鋏」
江戸時代の文久年間の創業以来、金物の町として知られる新潟県の三条市で園芸鋏を製造し続けている外山刃物。
すべて火造り鍛造の手仕上げ品で、江戸末期から受け継がれた伝統の職人技に加え、最新技術も取り入れたクラフトマンシップ溢れるもの作りをされているメーカー。
越後木鋏の宗家(本家)として、現在四代目である秀久氏の名を冠した「秀久」が外山刃物の主力商品で、僕が購入したのは「秀久 大久保植木屋鋏」。
火造り鍛造をする江戸時代の職人のイラストをプリントしたパッケージ。
中には、本体の植木鋏に加え、刃先を保護するケースが付属。
素材には、白紙2号複合材を使用。
刃物に使用されている鋼には、白紙・青紙・銀紙などの種類があって中でも白紙は最高級の部類に入る鋼。
熟練した職人の手にかかれば、他の鋼に負けない硬度と粘り強さが得られ、切れ味の良い優れた刃物になるとされています。
全長200ミリ、重さは235グラムほど。
植木鋏には、「庭師型」「佐助型」「大久保鋏」「京津島型」など、様々な「型」があって、大久保鋏は、刃幅が広く丸みを帯びているのが特徴。
カシメ(鋏の支点に入っている芯)は、取り外し可能なスーパーロックナット仕様なので、何度でも刃研ぎができるようになっています。
「宗家秀久」の刻印が押された鋏には「刃研ぎ無料券(2回分)」が付いていて、返送用の500円切ってを同封すれば無料で2回刃を研いでもらえます。3回目からは1500円(返送用送料含む)かかります。
スタンダード仕立てのティーツリー ナニュームルブルム
秋から冬にかけて葉色が緑からシックなブラックリーフへと変化するニュージーランド原産のティーツリー「ナニュームルブルム」のスタンダード仕立て。
Topiary Standard(トピアリースタンダード)と英語では言われます。
Topiary(トピアリー)とは、人工樹形のこと。刈り込んで作られた樹木も指し、庭によくある四角い生垣なんかもそう。
その中で、すっと伸びた幹の上部を球形に刈り込んで仕立てたもの「スタンダード仕立て」と言います。
少し前に購入したスタンダード仕立ての「ナニュームルブルム」ですが、植物というのは日々成長するもので、枝の伸び具合もさまざま。
球形に仕立てられてた樹形も徐々に乱れてきます。
植木鋏を使って、樹形を整える
ということで、外山刃物の「秀久 大久保植木屋鋏」を使って「ナニュームルブルム」の樹形を整える模様の収録した映像を作ってみました。
少しだけいらない部分(自分が写ってしまってる所とか)を削った程度のワンカットのようなシンプルな映像ですが、ちょっとした参考にでもなったら幸いです。
YouTubeの映像にもテロップで入れてますが、植物を刈り込みして整えるときに注意するポイントは、以下の通り。
- 丸い樹形の輪郭をイメージすることによって、切る位置が決められる
- 長く伸びた枝はイメージした輪郭の内側にある枝分かれしてる部分で切る
- 一ヶ所に集中しないで、鉢物なら回転させたり、庭木なら自らが回り込んでみて、全体を見ながらバランスよく刈り込んでいく
外山刃物の「秀久 大久保植木屋鋏」を使ってみて思ったのですが、いい鋏というのは切るときにいい音がするんですよね。
それがなんとも心地いい。
あとワンポイントアドバイス。
剪定や刈り込みをするときは、ビニールシートを敷いてやると切った枝や葉が散らからず掃除もしやすいのでオススメです。
切り終えた「ナニュームルブルム」。
さっぱりとしたスタンダード仕立てに仕上がったのではないでしょうか。
所要時間は、7〜8分ほどの作業でした。
いいツール(道具)を持つ
いいツール(道具)を持つとやりたいことが増えます。
なぜかというと、そのツール(道具)を使いたいから。
すると知識や経験、アイデアも増えてくる。
よいシナジー。