何かひとつの事に心を奪われたかのようにその魅力に取り憑かれ、それを仕事としてクリエイティブなモノ作りをしている人たちの考え方やライフスタイルを知ることはとても参考になるし、ましてや自分の好きなジャンルのことだったら、アイデアや可能性を広げてくれる刺激的なソースになると思います。
そんな素敵な本に出会いました。
あー、読み終わりたくない、でも面白くてどんどん読み進んでしまう。そんな本を今読んでる。
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年3月7日
『植物と仕事をする プランツ・アンド・ワークス』というのが、その本。
Contents
植物と仕事をする プランツ・アンド・ワークス
『植物と仕事をする プランツ・アンド・ワークス』は、世界的に有名な園芸店やフラワーショップの経営者、園芸家、ボタニカルアーティストやデザイナーなど、植物に関わる仕事をしている人たちを紹介した本。
仕事の内容だけでなく、彼らの植物との出会いや植物を扱うという職業を選んだ経緯、仕事に対するポリシーや植物との付き合い方、さらに私生活での植物との暮らしぶりなど、クリエイティブな一面だけでなくライフスタイルまで掘り下げたインタビュー記事とともに、植物や仕事場、作品などを撮影した素敵な写真がふんだんに掲載されている、とても読み応えのある一冊。
植物と仕事をするープランツ・アンド・ワークスー [ パイ インターナショナル ]
18人のグリーンラバーたちのクリエイティブなアウトプット術
本書の帯にコメントを寄稿しているのは、SOLSO FARMの代表である齊藤太一氏。
植物を思うままに楽しめば、自分の世界はより広く、明るくなる!そんな世界のグリーンラバーたちの、自由な発想が満ち溢れた本。
グリーンラバー(GREEN LOVER)とは、「植物を愛する人」のこと。そしてこのコメントが、本書の伝えたいとするところを端的に語ってくれていると思います。
本書に登場するのは、世界各国から選ばれた18組の植物に関わる仕事をしているクリエイティビティ溢れるグリーンラバーたち。そんな彼らがいかに自分のアイデアを仕事としてアウトプットしてきたかを知ることができる貴重な文献と言えます。
ここでは、僕が特に気になった6組のグリーンラバーを紹介しておきたいと思います。
メーガン・トロイルガー
オレゴン州ポートランドで『ピスティルズ・ナーセリー』という園芸店を経営しているメーガン・トロイルガーさん。
都会の中のジャングルというアイデアをもとに廃材やリサイクル品を再利用して作り上げられたソラリウムのある店内にユーフォビア、サボテン、ビカクシダなどさまざまな植物が置かれた雰囲気の良さが写真を見ただけでも伝わってきます。
アイヴァン・マルティネス&クリスタン・サマーズ
ニューヨークのブルックリンで『トゥーラ・プランツ&デザイン』と『トゥリータ号』というトラックをカスタマイズした移動温室を運営するアイヴァン・マルティネスさんとクリスタン・サマーズさん。
植物の販売だけでなく、デザインを重視した衣料品やアクセサリーの製作や地元の陶芸家とプランターを共同開発したりとオリジナル製品の開発も積極的に行なっていて、『トゥリータ号』はニューヨークの街路の名物にもなっているとか。
ジョッシュ・ローゼン
ハワイ旅行で出合ったエアプランツの魅力に取り憑かれ、『エアプラントマン』というブランドを立ち上げたカリフォルニア州サンタモニカ在住のランドスケープ設計者、芸術家、園芸家のジョッシュ・ローゼンさん。
「エアプラントヴェセル」「エアプラントフレーム」というエアプランツ栽培専用の容器を開発して、新たな飾り方、見せ方、育て方を提唱してくれてる画期的なアイデアには脱帽。
オルガ・プリンク
イギリスのノースヨークシャー州ヤーンに住むグラフィックデザイナー、手芸作家のオルガ・プリンクさん。
生花とドライフラワーの両方を使って、ミニマルで美しいリースを製作している彼女。中でも刺繍枠をベースにした作品はオリジナリティを強く感じます。
マヤ、シル、グロ
マヤ(マヤ・サムセー・バスティアン)さん、グロ(グロ・サムセー・バスティアンさん姉妹と親友のシル(セシル・クラワック)さんという3人の女性が共同で営んでいるコペンハーゲンにあるサボテンと多肉植物のコンセプトショップ『カクタス・コペンハーゲン』。
白を基調としたスカンジナビアン・テイストのシンプルな店構えに加え、珍しいサボテンや多肉植物をデンマーク国内や近隣の農家から仕入れている「マニアック」な姿勢も素敵。
ノーム・レヴィ
フランスのパリにあるテラリウム(ミニチュア植物)に特化したお店『グリーン・ファクトリー』の創設者、ノーム・レヴィさん。
ザ・コンランショップや有名百貨店でも販売されているという彼が製作するテラリウムは、一つひとつにそれぞれテーマがあり、あたかも本物の自然の景色のように見えるのが人気の秘訣と言われています。
植物に対するピュアで真摯な姿勢
『植物と仕事をする プランツ・アンド・ワークス』という本に紹介されている18組の植物に関わる仕事をしているグリーンラバーたち。
彼らに共通しているのは、植物に対するピュアで真摯な姿勢。単に作品や商品のための素材として扱うのではなく、植物を心から愛し、自分たちの暮らしの一部として溶け込ませているところ。
それが結果として仕事の成功にも繋がっている大きな原動力なのだと思います。
グリーンラバーの端くれとして、こういう素敵な本に出会えたことをとても嬉しく感じます。
好きで、真剣に知りたい学びたいと思ってる分野のことは、ネットの情報ではなく書籍の方が断然身に入る。だからちょっと高いかなと思っても、そういう書籍には惜しまず投資することにしている。
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2019年3月6日
植物と仕事をするープランツ・アンド・ワークスー [ パイ インターナショナル ]