いつまでも廃れることのないメロウなジャズファンク・クラシックス15曲。BITTER SWEET & MELLOW : Jazz Funk Classics【プレイリスト】

上質なグルーヴを持った音楽というのは、決して忘れ去られたりしない。

日々生まれるトレンドの流れから一時的に置き去りにされることもあるけど、その良さを発見し新たな解釈まで付け加える人たちが必ずいる。

サンプリングして新たな音楽をクリエイトするビートメイカー、卓越した選曲センスで古い音楽ですら新鮮に聴かせてしまうスキルを持ったDJ。

そんな彼らが新たな命を吹き込んだ曲を聴いた若い世代が、またその良さに気づく。そうして繰り返されるポジティブな連鎖によって、いつまでも廃れることのない音楽が生まれる。

それが、Classics(クラシックス)。




いつまでも廃れることのないメロウなジャズファンク・クラシックス

タイムレスで、心地よいメロウな曲」を選曲して、マンスリーでお届けしているプレイリスト「BITTER SWEET & MELLOW」。

今月は、メロウ・ミュージックの宝庫と言ってもいい70年代のジャズファンクの名演、クラシックスの中から少し肌寒くなってきた秋に合いそうな15曲をセレクトしてみました。

ジャズをベースとしながらR&Bやソウル、ファンクの要素を取り入れた独特のメロウネスを音に刻んできたアーティスト達のプレイリスト「BITTER SWEET & MELLOW : Jazz Funk Classics」。

曲解説

では、簡単に曲ごとに解説を。

1. Donald Byrd / Wind Parade

ジャズファンクを語るときに忘れてはいけない人物の一人(一組)と言えるのが、ラリーフォンスの二人の兄弟からなるマイゼル・ブラザーズスカイハイ・プロダクションズとしてジャズとソウル、R&Bの垣根を壊した画期的なサウンドを創りブルーノートなどから不朽の名作を世に送り出してきたプロデュース・チーム。

レアグルーヴの名盤として知られる、75年にブルーノートからリリースされたドナルド・バードのアルバム『Places & Spaces』に収録されてる「Wind Parade」は、マイゼル・ブラザーズらしい流麗なサウンドが耳を惹く1曲。

2.Bobbi Humphrey / Uno Esta

この曲もスカイハイ・プロダクションズのプロデュースによる1曲。

さまざまなサウンドが鏤められた上品で小気味好いリズム・アンサンブルの上で、自由に空を飛ぶ鳥のように漂う美しいフルートの音色。マイゼル・ブラザーズのアレンジの素晴らしさを思う存分堪能できる作品。

3.Lonnie Smith / It’s Changed

ブルーノートソリッド・ステイトと言った名門レーベルでプロデューサーとして活躍した人物、ソニー・レスターが1971年に設立したレーベル、Groove Merchant(グルーヴ・マーチャント)もジャズファンク好きなら、間違いなく押さえておきたいレーベル。

ジャズ・ギタリスト、ジョージ・ベンソンオクターブ奏法が炸裂する「It’s Changed」。メロウの極地を言える1曲。

4.Bob James / One Mint Julep

ジャズ・フュージョン界を代表するピアニスト、プロデューサー、作曲家、編曲家であるボブ・ジェームズ

定番ブレイクビーツとして知られる「Westchester Lady」も収録されてるアルバム『Three』の1曲目に入ってる「One Mint Julep」はスリリングな展開が耳を奪うアーバン・コンテンポラリーなジャズファンク作品。

5.Grover Washington Jr. / Mister Magic

スムース・ジャズの大御所としても知られるジャズ・ミュージシャン、グローヴァー・ワシントン・ジュニア

クールなグルーヴが堪らない、アルバム・タイトルでもあるこの曲もヒップホップ・アーティストやDJ達に愛され続けている永遠の定番。

6.Ramsey Lewis / Sun Goddess

ブラジリン・グルーヴを想起させるような気持ちよすぎるサウンド。

Pete Rock & CL SmoothMos Defなどにもサンプリングされてる「Sun Goddess」。正にメロウ・ジャズファンクの名曲。

7.Azymuth / Last Summer In Rio

ブラジルのジャズファンクを聴くなら、まずオススメしたいのが60年代後半から活動するジャズ・ファンク/クロスオーバー/フュージョントリオ、アジムス

Last Summer In Rio」は、途中に出てくるギター・ソロも気持ちいいエレピをフィーチャーした黄昏モードの極上メロウグルーヴ。

8.George Duke / Corine

リオデジャネイロで現地のミュージシャンたちとレコーディングしたアルバムも出しているブラジルと縁の深いアーティスト、ジョージ・デューク

愛妻の名を冠したスロウなメロウ・チューン「Corine」。この曲は、ジョージ・デューク本人がプロデュースしたヴァイブ奏者、カル・ジェダーヴァージョンも有名。

9.Ronnie Laws / Tidal Wave

ヒューストン出身の音楽一家、ロウズ・ファミリーの四男であるロニー・ロウズ

都会の夜を彷彿させるコズミックなイントロが印象的な「Tidal Wave」。アーバン・メロウなジャズファンク の名曲。

10.Hubert Laws / Heartbeats

ロニー・ロウズの兄でロウズ・ファミリーの次男として生まれたヒューバート・ロウズ

タイトなグルーヴに、抑揚をおさえたフルートが心地よく鳴り響く1曲。

11.Eddie Henderson / Inside You

ニューヨーク出身のジャズ・トランペッター、エディ・ヘンダーソン。

80年代ファンクの重要人物、ジェームズ・エムトゥーメの弾く覚醒作用のあるファンクベースに、ミュートを巧みに使った緊張感のあるトランペットの音色、クールなヴァイブに満ちた1曲。

12.Jimmy Ponder / Love Will Find A Way

僕自身、最近知ったアーティスト、ジミー・ポンダー。

都会的というよりは、温かみのあるギターのフレーズとグルーヴィーでシンプルなバックトラックがマッチした1曲。

13.George Benson / Gonna Love You More

ジャズ・フュージョン界のスーパー・スター、ジョージ・ベンソン

ストリングスをフィーチャーした爽快感溢れる1曲。

14.Gary Bartz / Music Is My Sanctuary

音楽は、僕の聖域」という素敵なタイトルのこの曲も、マイゼル・ブラザーズのプロデュース作品。

フェードインから徐々に聴こえてくるイントロに続く女性シンガーのシリータ・ライトをフィーチャーした歌パート、そして素晴らしいサックス・ソロ。全音楽好きに聴いてほしい1曲。

15.The Crusaders / Keep Same Old Feeling

70年代ジャズ・フュージョンの人気グループ、クルセイダーズ

76年にリリースされたアルバム『Those Southern Knights』からシングルカットもされたこの曲は、クルセイダーズの代表曲のひとつと言えるコーラス入りの極上メロウ・グルーヴ。

BITTER SWEET & MELLOW : Jazz Funk Classics

ということで、今回はメロウなジャズファンク・クラシックスを15曲セレクトしてみました。

どんな音楽ジャンルにもメロウな楽曲というのはあるけれど、70年代中〜後半にリリースされたジャズファンクには、メロウな曲が本当に多くて、掘れば掘るほど出てくる。

これは第2弾、第3弾と続けていきたい感じです。

ではまた。