世田谷

居心地のいいお店って、どんな所だろう？と考えたときに共通するひとつのキーワードが頭にふと浮かぶ。 おしゃれすぎてなくて、頑張ってないというかどこか力の抜けたような、ちょっとした隙のある感じ。僕は、それを「ユルさ」と呼んでる。 でもこの「ユルさ」というのが実は曲者で、ユルすぎてもあまち気持ちよくなくて、そこにはやっぱりセンスとか意思とか主義が大切なわけで。 ちょうどいい感じの「ユルさ」のあるお店って、あるようでいてなかなかないんだよな。 pic.twitter.com/DefgNHgsbN — KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年6月6日 南の島に行った時に感じる、あの独特な空気感ともそれは似ているかも。人々の歩く速度も心なしゆっくりしていて、時間の流れもゆったりしてる思わず開放感に浸れるひととき。 そんな「ちょうどいいユルさ」を感じる心地よいお店が世田谷にありました。 南の島の郊外に佇んでそうな大衆食堂 東急世田谷線の宮の坂駅から3分ほど歩いた、世田谷線に面した通り。行き交う人もまばらでのんびりとした空気の流れる場所にある3階建てのマンション。 その1階あるのが、世田谷のニュー大衆食堂「バレアリック飲食店」。 店先のウッドデッキには、たくさんの植物が置かれてて、あたかも南の島の郊外に佇んでそうなトロピカルな雰囲気。 お店の中にも、さまざまなな観葉植物がいたるところにあって、フロアにぽつんと置かれてる扇風機の無造作感もなんとなく南の島のお店っぽさを醸し出してたりして。 ここはハワイ？タイの小島？という感じ。 昼はランチ、夜は食堂＋酒場 昼は、ランチタイムとして6種のランチ（メキシカンブリトー、多幸ライス、ポキ丼、ココナッツスープカレー、ココナツスープヌードル、日替わりパスタ）のメニューが用意されてる。 夜は食堂＋酒場として、メキシカン、ハワイアン、エスニック、沖縄料理などを肴にお酒が楽しめて、あとお子様メニューがあったり、ペットもOKなんてところは、ご近所さんたちにとっても嬉しい心遣い。 こんな南国モードなお店に来たら、やっぱり昼からビールが飲みたくなる。ということで、オーダーしたのがベルギースタイルのフルーティなクラフトビール「ブルームーン」。しかも樽生。 ブルームーンのウェブサイトを見てみたら、樽生が飲めるのは世田谷区だと「バレアリック飲食店」を入れて4店舗だけみたい。しかもランチをオーダーすると「昼呑み割」というサービスがあって、お酒はどれでも100円引きになるという、ちょっと得した気分。 ランチタイムにも単品のオーダーも可能だとのことで、おいしい樽生ビールのお供に選んだのが、お店の看板メニューのひとつでもある「メキシカンブリトー」。 タコミート、メキシカンサルサ、アボカド、チーズ、リーフサラダにパクチーを全粒粉生地のトルティーヤで巻かれていて、結構ボリューミー。スパイシーで、エスニックで、意外とさっぱりしていて、ビールとの相性もバッチリ。 いい店には、決まって気持ちいい音楽が流れている やっぱり居心地のいいお店に欠かせないのが、気持ちいい音のBGM。 ラックには、僕も大好きなAloha Got Soulが選曲したハワイ産レア・ソウル、AOR、ディスコのコンピレーションCDやYour Song Is GoodとAloha Got Soulがコラボしたアナログ12インチ・レコードなんかが飾られていて、それだけでもセンスの良さを感じちゃう。 それもそのはず。ネットで見つけたお店のオーナー、國本快さんのインタビューを拝見すると、DJもやられてたそうで、お店の名前に「バレアリック」という言葉を使うあたりもかなりの音楽好きなんだろうなと推察。 https://setagayansson.com/people/42 バレアリックとは、一言で言っちゃうとイビザ島のパーティ文化から発生した音楽ムーブメント。イビザ島がスペインのバレアレス諸島に属することからこの言葉が生まれたわけだけど、音楽のひとジャンルではなく、オープンマインドで音楽を楽しむスタンスみたいなもの。だから音楽的にはなんでもあり。ただ共通しているのは、チルアウトできるものだということ、と僕的には解釈してる。 そんなオープンマインドな雰囲気が、「バレアリック飲食店」には感じられる。それが居心地のよさにつながってるんだろうな。 僕がお店に入ってしばらくすると聴こえてきたのが、ジャマイカのダブ・ミュージックのオリジネイターのひとり、キング・タビーの曲。 【今日の一枚】今日行ったお店でかかってたのに感化されてダブが聴きたくなり選んだ一枚。ジャマイカのレーベルの中でも独特のメロウネスを追求したレーベル、Moodiscの音源をキング・タビーがダブミックスした「Dub Conference」シリーズの第1作目。チルアウト。https://t.co/uCbapuTQ5y — KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年6月5日 でも、そのBGMの音量が押し付けがましくない。ちょうど僕がお店に行った時には、近所の主婦の方々だと思われる何組かがランチを食べに来ていておしゃべりに花を咲かせてたのだけれど、おそらくそれほど音楽に興味のない人たちにもうるさくなく会話が楽しめる、そんな雰囲気作りをされているところも素敵。 逆に僕にとっては、気持ちいい音楽が流れてるなぁと、さらに居心地のよさを感じさせてくれる。 昼間からダブ・ミュージックを聴きつつ、冷たくておいいしいビールが飲めるところなんてあまりない。最高のチルアウト・タイム。 次回は夜に ヤシの木をモチーフにデザインされたお店のロゴをプリントしたTシャツやトートバッグもかわいくて、つい欲しくなっちゃいます。 次回は、夜に気持ちいい音楽を聴きながら、ゆっくりとおいしい飲み物や食べ物をいただきつつ、ちょうどいいユルさをまた感じに行きたいな。 バレアリック飲食店 営業時間：[火～金] 11:30～14:30/18:00～23:30 [土・日]11:30～15:30/18:00～23:30 定休日：月曜日 住所：〒156-0051 東京都世田谷区宮坂1-38-19 電話番号：050-1475-5624

アナログレコードの音を聴きながら、ゆったりするひととき。駒沢公園通りのコーヒースタンド「PRETTY THINGS」

ちょうどいいユルさが心地よすぎる。世田谷のトロピカルな大衆食堂「バレアリック飲食店」

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