鉢植え植物専用の水やりチェッカー「SUSTEE(サスティー)」を買ってみた。

鉢植え植物専用の水やりチェッカー「SUSTEE(サスティー)」を買ってみた。

2019年9月27日

水やり3年。

園芸の世界では昔からよく言われていることで、植物への水やりをマスターするには、時間(少なくとも3年)がかかるという意味。

植物というのは、置かれている環境によってもその育ち方は変わるし、品種によっても水を好むものや乾燥した状態の方が適しているものなど、ホントにさまざま。

実際に、僕もこれまでに水やりをミスって植物を枯らしてしまった経験が何度もあります。特に原因として多かったのが、水のやりすぎ。鉢植えの植物を育て始めた頃にやりがちなことなんだけど、つい水を多く与えてしまったがために土の中にある根が腐ってしまって(いわゆる根腐れ)、徐々に元気がなくなり最終的には枯らしてしまうという現象。

まぁ、失敗を何度か経験することによって、知識も増えて枯らさずに育てるコツのようなものを身につけることができるようになるんだけど、これが意外と感覚的なもので、鉢植えの表面の土の乾き具合を見て、この植物はそろそろ水のやり時だなと判断したり、、。

ただ、それを漠然とした感覚ではなく、より具体性も持って明確化してくれるようなツールがあるなら使わない手はない。ということで、前から気になっていた水やりチェッカー「SUSTEE(サスティー)」を試しに買ってみました。

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土の中の水分量が簡単に分かる水やりチェッカー

根というのは、茎や葉を倒れないように支えるだけでなく、葉が陽を浴びて光合成することによって得たエネルギーを使い土の中にある栄養分・水分を吸収して、それをまた茎や葉へ送り出すという、植物が生長していく上での循環作用にとって、もっとも大切な部分。

その根にとって欠かせない3つの要素と言われてるのが、「水」「空気」「養分」

なのですが、意外と知られていないのが「空気」のこと。

実は、根も呼吸しているんです。だから水やりを過度にやりすぎると土の中に酸素ができず、根は酸欠となって窒息し、やがては根腐れを起こしてしまうんです。

必要な酸素を供給するためには、水やりして与えた水分が土に浸透して適度に乾いてきて、植物にとっての「有効水分域(pF値)」を作ってあげることが重要で、その「有効水分域(pF値)」と乾ききる直前が根を生長させるタイミングでもあるんです。

その「有効水分域(pF値)」をシンプルな仕組みで可視化してくれるのが、「SUSTEE(サスティー)」。

「SUSTEE(サスティー)」の使い方

仕組みもそうですが、ボールペンのようなデザイン、そして使い方も至ってシンプル。

使い方は、鉢植えの植物の根元にさすだけ。

水をやるとチェッカーである上部透明部分の白い「ろ紙」のようなところが、白色から青色に変化します。

image : SUSTEE

さす深さは、真ん中近くにあるマークまで。

水やりをした「アデニウム・アラビカム」を植えた鉢にさしてみます。

4号鉢(鉢の直径12センチ、土の量約0.6リットル)で、水はけのよい土を使ったものだと、ほんの数秒で「ろ紙」の部分が青くなってきます。

この青色が再び白色になったら、鉢の土が乾燥してきた証。

植木鉢に合わせたサイズ展開

image : SUSTEE

SUSTEE(サスティー)」のサイズは、S/M.Lの3タイプ。

多肉植物によく使われる直径6センチほどの小さな鉢から、低木を植えられる直径36センチの12号鉢まで対応してくれているので、ベランダ・ガーデナー、鉢植え園芸家には申し分ないサイズ展開だと思います。

指標として、使えるツール

実際に使ってみて、見ることのできない植木鉢の土の中の水分量を可視化できるのは、確かに便利。

これまでモヤモヤしてた気持ちがちょっと晴れたような気がします。

ただ、植物によっては極限まで乾燥させてあげた方がいい品種もあるし、夏の暑い時期は水分をより必要とするけど寒い冬にはあまりいらない植物もあったりするので、一概に「SUSTEE(サスティー)」の色が白く変化したからと言って、それを鵜呑みしてしまうのは禁物かな。

育ててる植物の原産地の気候を理解して、それに合うような生育環境を整えてあげて、ひとつの指標として水分の減り具合を把握できるツールとして「SUSTEE(サスティー)」を使っていったらいいのではないかと。

特に植え替えをして、それまでと違う土を使いだしたときとかに「SUSTEE(サスティー)」を使ってみると、その植物の新しい環境が分かっていいかもしれません。

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神奈川県川崎市在住。職業は、庭師(植木屋)。「リラックス&チル」をテーマに、園芸にまるわるコトやシンプルでデザイン&機能性に優れたモノやツール、居心地のいい場所やお店、メロウで心地よい音楽などを独自の「目利き」で発信中。