気持ちのいい季節。
ジューシーで新鮮な果物のように、深呼吸したくなるきれいな空気のように、爽やかな気分にさせてくれる、そんな音楽が聴きたくなる。
爽やかな1日のBGM。
Fresh and clean…
Contents
- いつまでも瑞々しく、爽やかでメロウな15曲。
- 曲解説
- 1. M.F.S.B. / Poinciana
- 2. Tavares / Ridin’ High
- 3. Cymande / Since You’ve Been Gone
- 4. Archie James Cavanaugh / Light Unto the World
- 5. Ed Motta / Ondas Sonoras
- 6. Arlindo Cruz / O Que E o Amor
- 7. Bobbi Humphrey / Just a Love Child
- 8. Ruben Wilson / We’re In Love
- 9. Willian DeVaughn / Love Comes So Easy With You
- 10. Curtis Mayfield / You Are Everything To Me
- 11. Flamingosis / Feelings of Sentimentality Due to Getting Curved
- 12. Soul Sugar / Why Can’t We Leave Together (Leonardo Carmichael)
- 13. Carlton and The Shoes / Me and You
- 14. Mad Professor / Fresh and Clean
- 15. Ahmad Jamal / Poinciana
- BITTER SWEET & MELLOW : Fresh and Clean
いつまでも瑞々しく、爽やかでメロウな15曲。
「タイムレスで、心地よいメロウな曲」を選曲して、マンスリーでお届けしているプレイリスト「BITTER SWEET & MELLOW」。
今月は、「Fresh and Clean」と題して、いつまでも瑞々しく爽快感のあるメロウな15曲をセレクトしてみました。
曲解説
では、簡単に各曲を解説。
1. M.F.S.B. / Poinciana
フィリーソウルの聖地と言われるシグマ・サウンド・スタジオで演奏するスタジオミュージシャンによって結成された、30名以上からなるミュージシャン集団M.F.S.B.(Mother Father Sister Brother)。
【今日の一枚】昨日ラジオから流れてきた曲が気になって、久しぶりにM.F.S.B聴いたらめちゃくちゃ良い!僕のプレイリストに入れなくちゃいけないタイトルの曲も発見。音楽って、その時の気分とかテイストで古いものでもまた違って聞こえてくるから掘るのやめられないだよな。https://t.co/WUN0fa2P7H
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年4月30日
1973年にリリースされたM.F.S.B.のファーストアルバム『MFSB』に収録されている「Poinciana」。30年代のジャズ・スタンダードをピアノとストリングスで流麗に仕立て上げた作品。
2. Tavares / Ridin’ High
70年代中盤〜80年代初頭にかけて人気を博した中堅ソウルグループ、タバレス。
【今日の一枚】ディスコグループというイメージが付いてしまってるマサチューセッツ出身のソウルグループ、Tavaresだけど、実はメロウないい曲がたくさんある。中でもこの「Sky High」というアルバムは、グルーヴィーで心地いいサウンドが詰まった一枚。https://t.co/POCBDZdJOh
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年5月16日
どこまでも続く青い空のように爽快感溢れるグルーヴィーなサウンドが心地よい「Ridin’ High」。1976年に発売されたタバレスの4枚目のアルバム『Sky High』に収録。
3. Cymande / Since You’ve Been Gone
ジャマイカやガイアナなど、カリブ海をルーツに持つメンバーによってイギリスのファンクグループ、サイマンデ。
【今日の一枚】Flamingosisを知ったきっかけとなったは、UKのファンクバンド、Cymande(サイマンデ)の作品。レアグルーヴ名盤としてファーストが有名だけど、あまり聴いてなかったこの81年作の1曲が気になってチェックしたら彼がサンプリングしてるのを発見。温故知新。https://t.co/ByN3Gtc1Ha
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年5月13日
さまざまなヒップホップ・アーティストにもサンプリングされているファーストアルバムは、スピリチュアルなファンク・ワールドが展開されているけれど、今回選曲した「Since You’ve Been Gone」が収録されている1981年リリースの4作目のアルバム『Arrival』は、多彩なアレンジのとても聴きやすい作品。
4. Archie James Cavanaugh / Light Unto the World
好きな選曲家やDJ、信頼の置けるレーベルがセレクトしたコンピレーション・アルバムというのは、いい曲を発見できる場みたいなもの。
【今日の一枚】ストリーミングサービスに公開されてないアルバムってたくさんあるんだけど、そういうときは好きなアーティストや曲が入ってるコンピレーションをチェックしてみる。そうすると思わぬいい作品に出会ったりする。この「AOR Global Sounds」シリーズもそんな一枚。https://t.co/1N2Tg9OOlG
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年5月8日
世界中のAORの良曲をセレクトした『AOR Global Sounds』というコンピレーションに収録されてて知ったアラスカ出身のシンガー・ソングライター、アーチー・ジェイムズ・キャバナーのアルバム『Black And White Raven』。今回選んだ「Light Unto the World」以外にも、いい曲が多数収録されているオススメな作品。
5. Ed Motta / Ondas Sonoras
ブラジル屈指のグルーヴ・マスター、エヂ・モッタ。
【今日の一枚】ブラジルのミュージシャン、エヂ・モッタ。この人のAORへの偏愛度は半端ない。それがサウンドににじみ出てて、これがまた良い。2013年に出たこのアルバムはポルトガル語盤に加えて英語盤もあり。 https://t.co/ni0JRfIPHb
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年5月7日
70年代の西海岸を彷彿させる洗練された2010年代版AORサウンド。日本のシティ・ポップや映画、漫画、アニメにも精通しているという、ちょっとオタクっぽいところが、こういう偏愛指数の高い良質な作品を生み出してる秘訣なのかも。
6. Arlindo Cruz / O Que E o Amor
ブラジル音楽に限らないけど、カリブ海〜南米にかけての島や国には歴史のある良質な音楽が多い。
【今日の一枚】もっと知りたいと思いつつ、奥が深すぎて中々踏み込めていないブラジル音楽。中でもカルトーラに代表されるクワイエット・サンバと呼ばれるメロウなサウンドのサンバをいろいろチェックしたいところ。まずはアルリンド・クルースのこのアルバムあたりから。https://t.co/qEwjB3LlGQ
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年5月6日
カーニバルのイメージがあるので、アップテンポで陽気な印象が強いサンバの中で、ブリージンなメロウネスを感じさせてくれるのがクワイエット・サンバ。元フンドヂキンタルのメンバーであるシンガーソングライター/バンジョー奏者のアルリンド・クルスの作品は、そんなクワイエット・サンバを堪能するのに最適なアーティストの一人。
7. Bobbi Humphrey / Just a Love Child
女性ジャズ・フルート奏者/シンガーのボビー・ハンフリー。
【今日の一枚】ここ数日、ソウルジャズ、ジャズファンクなモードが続いてる。でも同じようなジャンルやテイストの音楽を集中して聴くといろいろ再認識もできる。ボビー・ハンフリーのこのアルバム、久しぶりに聴いたけど、今の自分の嗜好に合ってる曲が入っていて驚いた。https://t.co/DKvGWJI2sD
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年5月11日
1973年にブルーノートからリリースされたサードアルバム『Black and Blues』に収録されている「Just a Love Child」。ミニー・リパートンを彷彿させるようなスウィート・ヴォイスにフルート・ソロも素敵なとろけるようなメロウなサウンド。
8. Ruben Wilson / We’re In Love
写真家、矢野拓実さんの写真展「青とニューヨーク」を観に行った後に聴きたくなったのが、ジャズ・オルガン奏者、リューベン・ウィルソン。
【今日の一枚】ニューヨークっぽい音というと、90年代のヒップホップとか街のいたるところでかかってるサルサとかをついイメージしてしまうけど、ブルーノート物なんかもそうだなと思い、ふと浮かんだこのアルバム。リューベン・ウィルソン自体はNY出身じゃないけど。 https://t.co/8iVuxlu3Pn
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年5月9日
この曲「We’re In Love」は、「うららかな春の午後。公園を散歩するとき聴きたくなるメロウな15曲。BITTER SWEET & MELLOW : IN THE PARK」で選曲したナズの「Memory Lane (Sittin’ In Da Park)」のサンプリング・ネタとしても知られてるので、そんなところがニューヨークっぽさを感じさせてるところなのかも。
9. Willian DeVaughn / Love Comes So Easy With You
ソウルミュージック、いや音楽好きにとってのマスターピース「Be Thanksful For What You Got」で有名なソウル・シンガー、ウィリアム・デヴォーン。
リリースされたオリジナルアルバムは2枚だけと決して多作の人ではないけど、この人のクールとはまた違う抑揚を抑えた温かみのある作品はなぜか心に残る。この「Love Comes So Easy With You」は、セカンドアルバム『Figures Can’t Calculate The Love I Have For You』に収録されてて、Apple Musicでは「Be Thanksful For What You Got」の12インチ・ミックスなどが入った編集盤で聴くことができる。
10. Curtis Mayfield / You Are Everything To Me
数多く作品を残してるアーティストには、代表作とは言えない作品の中にも良曲があったりするもの。
【今日の一枚】カーティス・メイフィールドの中では見過ごされがちなアルバムだけど、いい意味での軽さがこの季節にぴったり。特に1曲目のメロウな心地よさと言ったら、、極上。 https://t.co/RURuDoGXRi
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年4月13日
70年代のソウルミュージックを代表するアーティストの一人、カーティス・メイフィールドが、80年代に発表した作品の中にも良い曲が実はたくさんあって、その中でもこの『Love Is The Place』はツイートにも書いてた1曲目の「She Don’t Let Nobody But Me」や今回選曲した「You Are Everything To Me」など極上なメロウ・チューンが収録された一枚。
11. Flamingosis / Feelings of Sentimentality Due to Getting Curved
80年代後半にヒップホップを聞き出して、サンプリングという手法を使った優れた作品に出会わなかったら、音楽の聴き方も随分変わってたかもしれない。
両親が家でよくかけていたソウルやジャズのアナログ・レコードたち。そんな古き良きものの良さを理解し、それをサンプリングして新たな音楽を生み出すことに気づいた人(プロデューサー)は、本当に偉大だと思う。映画の世界で例えるならオマージュ(敬意)とでも言うべきもの。
【今日の一枚】ブログにも書いたWho Sampledのアプリでとある曲のサンプリング調べてて知ったニュージャージーのプロデューサー、Flamingosis。惜しみないネタ使いが最高。https://t.co/T5DPIQwQ2f
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年5月12日
ニュージャージーのプロデューサー、フラミンゴスの作る音楽は、そんなヒップホップの良き部分を継承しつつ、DJ的なエディット感覚にも似た惜しみないネタ使いが魅力で、その使い方はいい意味で潔いくらい大胆。
今回選んだ「Feelings of Sentimentality Due to Getting Curved」もデトロイト出身の3姉妹グループ、ジョーンズ・ガールズの「This Feeling’s Killing Me」をあたかも生きのいい食材を得た料理人のように曲を切り刻んでいるんだけど、そこに愛情すら感じられる仕上がりの良さが秀逸。
12. Soul Sugar / Why Can’t We Leave Together (Leonardo Carmichael)
フランスのレゲエユニット、ソウル・シュガーは、カヴァーのセンス、ヴィンテージなサウンドの質感の良さで以前から気になっていたアーティスト。
【今日の一枚】フランスのソウルフルなレゲエユニット、Soul Sugarのアルバム。珍しいシャーデーのカヴァーとか他にも名曲のカヴァーも入ってる。後半はダブアルバムになってて、それも気持ちいい。 https://t.co/oZKTRqRMIg
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年5月3日
こんなツイートをしてしまったけど、この曲はシャーデーがオリジナルではないことをつい最近知りました。何十年もオリジナルだと思ってた自分の浅はかさに呆れるとともに、音楽の奥深さを感じた1曲。
ちなみにオリジナルは、ソウルシンガーのティミー・トーマス。
13. Carlton and The Shoes / Me and You
ジャマイカおいて、スカとレゲエの間の僅か2年ほど(1966〜1968年頃)に流行したのポピュラー音楽、ロックステディ。
【今日の一枚】ロックステディーは、元々7インチでリリースされたものが多いので、アルバムよりもこういうコンピレーションで聴く方がいい曲を一度にたくさん楽しめる。しかもSOUL JAZZレーベルから出てるのはハズレがない。#kennet_selection https://t.co/1bIxJNM6O7
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年4月29日
カールトン&ザ・シューズの「Me and You」は、Studio Oneからリリースされた彼らのファーストアルバム『Love Me Forever』にも収録されている胸キュンなロックステディの名曲。
14. Mad Professor / Fresh and Clean
UKレゲエの代表的なレーベルのひとつ、Ariwaのプロデューサー/エンジニアであるマッド・プロフェッサーのダブにはスウィートな作品が多い。
【今日の一枚】スチールパンとダブの素敵な出会い。マッド・プロフェッサーのこのアルバム聴くと思わず昼寝したくなってくる。それほど気持ちいいってことなんだけど、特に1曲目の「Fresh and Clean」最高。 https://t.co/SfFxMbIzB5
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年5月5日
女性レゲエ・シンガー、サンドラ・クロスの「Country Living」のリズムトラックにスチールパンをフィーチャーした「Fresh and Clean」の夢見心地にさせてくれるようなサウンドは、メロウネスの極地。
15. Ahmad Jamal / Poinciana
プレイリストを作っていて毎回かなり悩むのが、最後の曲。
【今日の一枚】毎月公開してるプレイリスト、何気に選曲、曲順に手間暇かけてるんだけど、今回ちょっとした新たな試み(大げさなものじゃない)をしてみようかと。ということで、今日はジャズピアニスト、アーマッド・ジャマルのこのアルバムを聴いてます。https://t.co/nvzunhbzAM
— KENNET@DAILY STANDARD (@kennet_64) 2018年5月17日
今回あえて最後に持ってきたのが、1曲目に選んだM.F.S.B.の「Poinciana」と同じ曲。ジャズピアニスト、アーマッド・ジャマルのピアノの名演が素晴らしく、そこからまたリピートして1曲目M.F.S.B.のヴァージョンを聴くとなかなかに気持ちよかったりするのです。
BITTER SWEET & MELLOW : Fresh and Clean
気持ちいい季節に合う爽やかなサウンド。
今回は、「Fresh and Clean」をテーマに70〜80’sソウル、AOR、ジャズ、サンバ、レゲエをセレクトしてみました。
来月もまた「タイムレスで、心地よいメロウな曲」を紹介したいと思います。
ではまた。