オフグリッドから見つかる新たなライフスタイルのヒント。「NIPPONの47人 2017 これからの暮らしかた −Off-Grid Life−」展

オフグリッドから見つかる新たなライフスタイルのヒント。「NIPPONの47人 2017 これからの暮らしかた −Off-Grid Life−」展

2017年9月23日

いきなりですが、「Off-Grid(オフグリッド)」という言葉を知ってますか?

またまた質問から入ってしまいました。こんにちは、kennet64です。

Grid(グリッド)」は、もともと「ガスや電気の送電網」という意味で、「Off-Grid(オフグリッド)」とは、例えば電気を自分で作るなど、既存の電気やガスの送電網から外れて生活するということだそう。

実は、僕も初めて聞いた言葉です。

知ったきっかけは、一昨日立ち寄った渋谷ヒカリエで開催されている「NIPPONの47人 2017 これからの暮らしかた −Off-Grid Life−」で。




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NIPPONの47人 2017 これからの暮らしかた −Off-Grid Life

NIPPONの47人 」は、「ロングライフ」をテーマに、暮らしや観光をデザインという視点で見つめ直して、家具や雑貨を販売する店舗とカフェを全国で運営したり、観光ガイドなどの書籍も発行しているD&D Departmentが主催している47都道府県から代表を一人ずつ選び、その人たちの活動を通して、日本各地の個性や魅力を伝える企画展。

D&D Departmentの扱ってる商品は、個人的にとても大好きなものばかりで、古いビルをほぼそのまま活かして1階にカフェ、2階に店舗のある東京店は、オープン当時からお気に入りの場所でもあります。

これまで、2013年に「クラフト作家」、2015年に「グラフィックデザイナー」、2016年には「」と毎回異なるテーマで開催されていて、今回そのテーマとなったのは「これからの暮らしかた」。

そんな47都道府県からの代表を選ぶキュレーターとして「暮らしかた冒険家」の伊藤菜衣子氏、「ASIAN KUNG-FU GENERATION」の後藤正文氏、「みかんぐみ」の竹内昌義氏の3人が参加されてます。

選定の基準となったのは、以下の4点。

  1. その土地にあるものを活用している
  2. しなやか、柔軟、イノベーティブである
  3. 活動が広まるほど地域経済が循環し、豊かになる
  4. 自身が楽しんで活動に取り組んでいる

これからの暮らしかたのヒントとなる47の実例

ここに集められた職種や年齢もさまざまな47人。

その人たちを本展では「今まであたり前だと思っていた生活やシステム(=グリッド)」にとらわれず、「自由に、そして楽しく暮らしを実践し、社会活動を行っている人たち(=オフグリッド)」と位置付け、見せてくれているのが、これまでの常識にとらわれない新しい暮らしかたの形。

竹内昌義氏は曰く「人口減少、成熟した資本主義、民主主義の社会をしなやかに楽しみながら生きていく「暮らしかた」のビジョン」。

この「楽しみながら」という部分がとても大切なポイントで、押しつけられた義務感からではなく、自主的に楽しんでやっているからこそ、ちょっとした問題にも対処できたり継続していくこともできて、それによってより豊かなもの育んでいけるんだと思うんです。

47名の中から、2名だけ写真とともに少し紹介してみます。

本展のキュレーターの一人であるASIAN KUNG-FU GENERATION後藤正文氏も、東京代表として「メディアをつくる」というコンセプトで、本業の音楽活動の傍らご自身で編集長をされている新聞「THE FUTURE TIMES」を展示されてます。

この「THE FUTURE TIMES」は、東日本大震災のときに募金以外の想いや祈りの宛てどころなさを感じ、お金ではなく行動自体も社会に寄付できるのではないかと思いついて、そのメッセージを発信する場として発行し続けている自費制作のフリーペーパー。

鹿児島の木戸雄介氏は、デザイン会社、有田焼の窯元を経て磁器ブランドONE KILN(ワンキルン)を設立された陶芸作家。

自身が作った器に盛った地元の料理を出す食事会を地元の農家や料理人、酒造人らとともに定期的に開催し、そこから新たなコミュニティを作り出しています。

個人的には、このドリッパー、スタンド、マグが素敵すぎました。

キーワードはオフグリッド

今回の企画展の公式書籍も発売されてます。

映像にもフィーチャーされているキュレーター3人による対談や新しい暮らしを実践している47人の各都道府県代表が、Q&A形式のインタビューとともに紹介されています。

ちょっとしたものの見方や考え方を変えてみたり、自分の生活している地域のことをより理解したりすることによって、「衣・食・住」や「暮らしかた」というものは、もっと快適で、楽しく、豊かにできるかもしれない。そんな「ライフスタイル」のヒントを提案してくれてるとても興味深い企画展と公式書籍でした。

オフグリッド、その根底にはエコロジカルサスティナブルといった概念も多分に含んでいるとても意味のあるキーワードだと思います。

 

NIPPONの47人 2017 これからの暮らしかた −Off-Grid Life−」は、10月9日まで開催されています。

お近くの方はぜひ足を運んでみてください。

 

NIPPONの47人 2017 これからの暮らしかた −Off-Grid Life−
2017年8月3日(木)~10月9日(月・祝)

入場無料
会場:d47 MUSEUM ※9/11, 12 は休館
時間:11:00〜20:00(入館は19:30まで)
主催:D&DEPARTMENT PROJECT
協賛:YKK AP株式会社
キュレーター:伊藤菜衣子(暮らしかた冒険家)、後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION/『THE FUTURE TIMES』編集長)、竹内昌義(建築家/東北芸術工科大学)
お問い合わせ:03-6427-2301

 

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神奈川県川崎市在住。職業は、庭師(植木屋)。「リラックス&チル」をテーマに、園芸にまるわるコトやシンプルでデザイン&機能性に優れたモノやツール、居心地のいい場所やお店、メロウで心地よい音楽などを独自の「目利き」で発信中。